喜界島地下ダムの仕組み
このダムの目的は、喜界町の耕地1,677haを対象に、主な農業用水源として新たに地下水を開発して、畑地かんがいを行うために必要な基幹的農業水利施設です。これにより今まで雨に頼っていた農業から、収量の高位安定や品質の向上、収益性の高い新規作物の導入ができ、島の農業の発展につながっています。
島の地層は、下層に島尻層と呼ばれる不透水性の基盤があり、その上層を厚さ20〜40mの琉球石灰岩が覆っています。琉球石灰岩は多孔質で透水性がよく、降った雨が速やかに地下に浸透します。この地層に地下ダム(止水壁)を構築して、地下水の流れを堰きとめ、琉球石灰岩の隙間に水を貯めるものです

地下ダムの施工方法
止水壁は、地下連続壁工法と呼ばれる施工法で、琉球石灰岩とセメント等を混合・攪拌し、地中で壁体を築造するものです。また、砂丘防風林帯の区間についてはその保全と、南の島の貴婦人と称される蝶”オオゴマダラ”の保護のためにトンネル内から地下連続壁を施工するという工法も取り入れ、環境に配慮しています。
 
保護蝶(オオゴマダラ)


トンネル内施工状況


現在のトンネルと取水井

喜界島の感想
鹿児島本島より南に300キロ、飛行機で約一時間、フェリーボートでは約一日。隆起サンゴ礁と保護蝶オオゴマダラで知られる喜界島は、平安時代より歴史の舞台に時として登場しています。島の東の浜には平家が流れ着いた浜があったり、平家打倒を策略したとして流島の刑に処せられた僧俊寛のお墓があることでも知られています。(僧俊寛の島についてはこのほかにも諸説いろいろあります。)そのころはどうも鬼界ゲ島とも書かれていたようでもあり、「鬼」が「喜」に変化したようでもあります。日本の古典芸能に出てくる僧俊寛の島は鬼界が島は硫黄島という説もありこのあたりの不確かさがなお一層その歴史の彼方を感じさせずにはおられません。

今でも年に10ミリほどの隆起を観測しているとか、まさに生きている島です。島の人たちは他の土地から来る人たちに対して大変親切で日本にもまだこんな天国のようなところがあるのかと、思わせてくれました。宿泊した喜界島ビジネスホテルの方、そして地下ダムを案内してくれたJJ6HBYさんも本当に親切で人当たりの良い皆様でした。大変お世話になり、ありがとうございました。

1周32キロのの島でも東南アジアからの飲食業の接待を目的とした外国人女性がいらっしゃるのには目を疑いました。島内の足はそれでも車ですが行くところはしれているせいか、かなり使い古した、車体に錆で穴のあいた車をガムテープでふさいで乗られているのも多く見られました。この島での車両販売は商売にはならないだろうと思いました。時折この島に似つかわしくない車が走っているのを見るとそれは他県ナンバーの車で、フェリーボートを乗り継げ大変な思いをしてこられたものと推測できます。私は飛行機で飛んできたのでその大変さは想像するだけです。

この天国の様な島がこれからも大きな変化をせず永久にこの島のよさを残して欲しいと願うのは旅行者のエゴでしょうか。

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